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<2016.9.19〜>

 往路でも目にした魔方陣のような場所に、見たことのない三匹の青い魔物が集まっていた。体長はネコくらい、ちょうど、綿をちぎったような、頭は丸く尾に向かって体が小さくなっていく、という体形をしている。雲の精霊のような風情だけれど、顔つきは禍々しく、それらが魔物だということはまず間違いなかった。木に視界を阻まれていたので、気づいたときには魔物まで五・六歩程度の距離まで接近してしまっていた。おそらくわざとこちらに聞こえるような声量で、魔物は会話を始める。
「キィキィ。噂の人間が来たぞ」
「キィキィ。ああ、ご主人様のおっしゃっていた人間だ」
「キィキィ。ご主人様の圧倒的なお力の前にいずれ為す術なく屈する人間たちだ」
「キィキィ。ご主人様は邪悪なだけの魔物とはわけが違う」
「キィキィ。ご主人様はこの世の風を司るうちのお一柱だ」
「キィキィ。ご主人様は神聖で強大なお方だ」
「見える見える。ご主人様に切り刻まれて殺されるのが」
「悲愴と絶望と無力感に顔をゆがめるのが」
「ひとりずつ血の海に沈んでいくのが」
「人間が敵うわけがない」
「人間が敵うわけがない」
「人間が敵うわけがない」
 ここで、キーファが堪えきれなくなったように銅の剣を握り、大股で足を押し出した。二歩目が地を蹴り跳躍せんとしたところで、ゴォッと耳を震わせる轟音とともに突如、生ぬるい疾風が僕の肩の上を吹き抜け槍のように森を貫いた。気がつけば魔物は姿を消していた。
 ――「鎮守の杜―7」
2016.9.19 NekoPaint




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